イタリア自動車雑貨店
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第6回 ワタシ的にはかなりほしい Alfa Romeo 147


【森 慶太】
1966年静岡県生まれ。
筑波大卒。
自動車雑誌編集部を経て96年からフリーランスに。
著書に、「乗れるクルマ、乗ってはいけないクルマ」(三笠書房) 「『中古車選び』これだけは知っておけ!」(三笠書房) 「買って得するクルマ損するクルマ―新車購入全371台徹底ガイド」 (講談社)他多数。最近、子供も生まれ、家も建て、ますます精力的に世界中を飛び回っている。


 22歳で免許を取り、自動車雑誌『NAVI』に入社したときにはバリバリの若葉マーク。
廃車寸前の86レビンで夜毎筑波パープルラインに通い、みるみる運転の腕前を上げていった若き日の森慶太は、それから10余年、今や気鋭の自動車ジャーナリスト。
明快な論点、みずみずしい視点、の森慶太が駆る。イタリア車ははたしてどうなのか。


サラ、ヨカッタネ

 イタ車雑貨店スジの情報では147売れてるそうである。ミニカーの人気もさることながら実車(ザッカテンでは売ってない)もまた。バックオーダーがたまってすでに何カ月待ちとからしい。サラ(インポーターの広報部長)、ヨカッタネ。

 たしかに147はヨカッタ。こないだプレス向け試乗会で乗って、なんか嬉しくなっちゃったもんなあ。これ買って乗るようになったらワタシの生活はどんな感じかなあとか、そういうところまで想像してしまった。それってなかなかないことなわけですよ。ただし、実際に147を買った、あるいはオーダーを入れた人々の多くは、乗ってみてヨカッタから決めたわけでは基本的にないと思う(ディーラーでできる試乗なんて意味ないですよ)。実車なり写真なりを見た瞬間にササッてしまってあとはもう、という感じだったはずだ。それで基本的に正解だったわけだけど。  

 ことに最近のガイシャ商売がそうであることに、看板=ブランドの知名度とありがたみがガッチリあってキャラがキリッと立っていてあとは値段その他の頃合いがよければまず心配なく売れる。たとえばベンツのAとかC。あるいはワーゲンのニュービートル(グレード別で数えると、これの安いほうのは日本でいちばん売れてるガイシャ)。で、147もそこに上手いことハマッた。



FOOL TOO?

 いささか余談ですけど、エルメスのあの布袋。フールトゥとかいう。街頭や電車のなかでもってる女を見かけない日はないってぐらいにアレが売れているのはモノがイイからではゼッタイない。憧れのエルメス製品が4万ナンボで買えてしかも普段使うのに都合がいい(なんせただのトートバッグだ)からこそアホみたいに売れている。あんなの、モノとしてはドコモのケータイ買うとタダでもらえる袋と別に変わらない。ボッロい商売やのお。フールトゥって、ひょっとしてFOOL TOOか?

 フールトゥが4万ナンボすることを考えると、あるいはベンツのAやCがバカスカ売れていることを考えると、147の300万円はナミダが出るくらい良心的な設定だ。だって、147は実際に乗ってみてもイイから。あとはそう、オプションか受注発注で普通のマニュアルシフトも用意してくれると最高。それこそ30万円高でもいいから(ここんとこ、インポーターはマジメに検討する価値あり)。もちろん、本国じゃセレスピードのほうが高いですよ。調べてみたら1700ユーロつまり20万円弱ほど。

 だって、いまどきギョーカイじゃセレスピードっていうとコワれる関係の話題でもちきりだから。156も、それのせいで“セレ”の中古価格が下落しているらしい(参考までにいっとくと、トゥインゴのイージーあたりも業者はヒクしフェラーリのF1関係は×××)。147からのセレスピードが信頼性に関して何らかの改善を受けているとしても、その効果がわかるのはちょっと先のことだ。

 そういう問題というか心配を別にすれば、あとアルファ右ハン特有のブレーキペダルのペタッと感もとりあえず許すとして、147は非常にいいクルマ。エンジンは絶品だしハンドリングは楽しいし(でもゲンカイセーノーではワタシのルノー+ミシュランSX-GTにたぶん負ける)、乗り心地は優しい。肩の凝らない痛快さというかオシャレ着でスポーツしちゃう粋というか、そのへんは156のノーマルサス仕様とほぼ同じ。

 うるさいこというと、ホイールベースが短くなったのとトランク部分がなくなってケツが軽くなった=そのぶん相対的にアタマが重くなったなりの動きの違いはあった。分別とイキのよさのバランスが絶妙だった156ノーマルサスと較べると、147は少々ヤンチャ系。それもアジのうち。




ヒマつぶしの思案ネタ

 一方で、内装樹脂パーツの品質感や組みつけ精度は現状明らかに156よりベター。ただし、156も近々対策が入ってよくなるはずだけど。あと、後席環境あたりも実用車としてまず文句なし。やはり156よりベター。

 その意味では、147は156のケツ切ってホイールベース縮めただけのクルマではない。ゴルフ級ハッチバックとしてちゃんとツブしが効くように、着座姿勢や空間設計を微妙に変えてきていた。145(実はものすごくマジメなハッチバックだった)の後継だから、という部分をちゃんとおさえててエラい!

 ということで147、たとえばワタシ的にはかなりほしい。色はあえてベタに赤だな、とか。内装はグレーの布だな、とか。正規モンのセレを買ってもしコワれてもそれはそれでネタとしてオイシイなあ、と思ったりもする。また一方で、並行モンの普通のマニュアルシフトを選ぶかということももちろん考える。ヒマつぶしの思案ネタとして、147は近頃けっこういい仕事をしてくれている。

 とにかく、試乗会いって開発エンジニアの話をきけたわけでもなかったのにホクホク嬉しい気分で帰ってきたのは久しぶりのことだった。とっかえひっかえ内外いろんなクルマに乗っていろんなことを考えたり書いたりできるいまの暮らしというか仕事をワタシは大変に好きであるけれど、乗ってる時間が文句なし楽しいクルマというのは実に少ない。





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