イタリア自動車雑貨店
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第27回 「糟糠の妻」に会いにいく 1995年式 FIAT PANDA 1100 CLX(改?)


【森 慶太】
1966年静岡県生まれ。
筑波大卒。
自動車雑誌編集部を経て96年からフリーランスに。
著書に、「乗れるクルマ、乗ってはいけないクルマ」(三笠書房) 「『中古車選び』これだけは知っておけ!」(三笠書房) 「買って得するクルマ損するクルマ―新車購入全371台徹底ガイド」 (講談社)他多数。最近、子供も生まれ、家も建て、ますます精力的に世界中を飛び回っている。


 22歳で免許を取り、自動車雑誌『NAVI』に入社したときにはバリバリの若葉マーク。
廃車寸前の86レビンで夜毎筑波パープルラインに通い、みるみる運転の腕前を上げていった若き日の森慶太は、それから10余年、今や気鋭の自動車ジャーナリスト。
明快な論点、みずみずしい視点、の森慶太が駆る。イタリア車ははたしてどうなのか。


旧イタリア自動車雑貨店の倉庫代わり


  当コラムの読者の皆様、というかイタ車雑貨店のお客様の皆様、ご無沙汰しておりました。あるいは、はじめまして。モリケータと申します。このコーナー用の取材および原稿書きをずいぶん長いことサボっておりましたところ、先日お店の人から電話がありまして。いわく、開店10周年記念だから「なんかやるように」。イキナリなんかといわれても困るんだけど、真剣に困るとナンかしら案は出てくる。たいていの場合。

 順を追ってお話ししますと、10年前の開店当初から約2年前までイタ車雑貨店はいまの場所からちょっと離れたところで営業しておりました。その頃はお店(狭かった!)のすぐ脇にパーキングがあって、そこにパンダが停まっていたわけです。お店の営業車としてオータ社長が新車で買った、95年モノのFIATパンダ。1100FIRE。もちろん(笑)MT。

 走ってないときは別館ないし倉庫として段ボールを大量に車内に詰め込まれたりもしながら約8年、距離にして8万km強にわたってそのパンダは大活躍したわけです。ほとんどイジメに近いような各種のヘンな、あるいは悪趣味な改造をくわえられながらも健気に。「いやホント、あのパンダはモトとったよなあ」(社長談)。当時の様子は、当コーナーのバックナンバーを読むとその一部がわかるはずでございます。試乗してます。

 約2年前にお店が引っ越し。ググッと広くてドカンとゴーカないまの場所へやってきたのにともなってパンダは売り払われた。理由その1は、お店に駐車場がセットでついてはこなかったから。別に借りるとなるとかなり高くつくから(なんせ新宿区四谷界隈)。理由その2は、もはや走る倉庫など必要ないくらい収納スペースが豊富になったから。家賃その他毎月の固定費もイッキにハンパじゃなく上がっちゃったししょうがないな、というのが当時のオータ社長の心中であったと推察されます。

 その一方で、パンダ放出が社員にとっては少なからず不満だったことを私は知っております。成功したとたん糟糠の妻を離縁しちゃうみたいなもんで、おそらくあのとき(パンダ放出決定時)イタ車雑貨店内における社長の株は確実に下がった。でもシャチョーもパンダは大好きだった。経営者はツラい。


今でも全然OKです


   ということで、『あの人は今』ならぬ『あのパンダは今』。開店10周年記念企画としてピッタリでしょ? 会いにいってまいりました。イタ車雑貨店の社用車を退役したパンダは、現 在3人目のオーナーのもとにいて、現オーナーさんは要するにオータ社長の知り合いの知り合い。そこまでは簡単にわかった。といって、そこから先がタイヘンだったということも別になかったですけど。

 結論から先にいうと、パンダ健在。東京都国分寺市に住んでるコギさんという人がいまのオーナーで、コギさんがパンダを手に入れたのはイタ車雑貨店が手放してからたぶん半年とか後のことだった。つまり、わりとすぐ。一時期置きっぱになってたこともあったけど、いまはバリバリ現役状態。オドメーターは9万3000km弱で、コギさんいわく「手に入れてからまだ1万kmは乗ってません」。

――それにしても、いったいどうしてまたこんなパンダを買う気になったんですか?
「当初はパンダカップ仕様のパンダを譲ってくれって(2オーナー目の人に)お願いしてたんですが、“あれ、もう売れちゃった”っていわれましてね。で、“これならあるけど”っていわれたのがこのパンダでした」。
――見た目の第一印象でヒキませんでした?
「いえ。お店のクルマだってことは知ってましたし、実物もお店の脇に停めてあったの見たことありましたから」。
――その後現在まで、クルマの調子はオッケーでした?
「買ってからエンジンマウントをやったりシフトまわりをやったりはしましたね。それと、大きなところではラジエター」。
――水漏れ関係?
「ええ。最初のうちは水を積んどいてオーバーヒートしたら停まって冷やして水足してってやってたんですけど、でももう直しました。クルマ関係の師匠と個人的にあおいでる人がおりまして(モリケータ注:すごく有名な人なんだけど説明するとエラく長いことになるんでスイマセン省略)、その人の指導と手助けのもと自分で。ほかにもバッテリーが上がっちゃったりとかありましたけど、車検もとっていまはバッチリ」。
――バッチリ、ですか。
「車検とるんでリアシートはつけました。そのへんにあったのをもってきて」。
――(笑)。
「ついこないだ、8月のお盆に実家のある福井までドライブしましたよ。8歳の息子と2人で、片道500km」。
――出発前に不安とかは?
「いえ別に。以前は水足しながら走ってたくらいですから全然ヘーキでしたよ。イザとなったら実家に置いてあるゴルフに乗って帰ってくればいいやと思ってたんですけど、その必要もまったくありませんでした」。
――はー。
ちなみにコギさん、片道500km真夏のドライブなのにエアコンは一切使わなかった。ちなみに48歳。戦争は知らない世代。
――コワれてたから?
「ちゃんと使えますよ。でも、パンダのクーラーは使うと助手席の膝のあたりだけ局部的に冷えたりしてかえって快適じゃないんで窓開けてずっと。さすがに雨降ってきたときはツラかったですけど」。
―― 息子さんはそれ、ナンて?
「うるさくて音楽聴けないのは不満みたいでしたけど、それ以外は全然ヘーキ。クルマ好きなんですよ。今日も2人で池袋までトミカのフェスティバルを見にいってきたところです。帰り道は高島屋で開催されているミニカーショーにも寄り道して」。
――はー。
「パンダ、リッター16kmも走りましたよ」。
――へー。
「街中の渋滞でもリッター10kmはイケます」。
――はー。
「とにかく、乗ってみてくださいよ。調子いいですからすごく」。


よかったね、大事に使ってもらえてて


 ということでチョイ乗りさせてもらったらホントに調子よかった。印象は前乗ったとき(コラムのバックナンバー参照ヨロシク)と基本的にまったく同じで、誇張なしにゴキゲン。たしかにこりゃ、停まっちゃいそうな不安なんて全然ないわ。運転はしやすいわ楽しいわで、もう笑っちゃう。うははははははは。小径ハンドルとかついてんのにステアリングはカルいし。ちょっと頑張れば掌でクルクル回せるぐらいで。

 タイヤが終わっちゃってるとかダンパー無交換(なのにバネはH&Rだかのローダウンものがついている)だとか荷物が後ろのほうでガシャガシャいってるとかはあったけど、そんなの全然気にならない。要因としてひとつデカいのはボディのカッチリ感で、そこがバッチリだから周縁部が多少(じゃないか)ヤレてたとしてもヤにならない。すごく鉄っぽいボディ。あと、ボディにひっついてて場合によってはギシギシ音たてたりするようなものがパンダにはほとんどない。ことに、このパンダの場合は普通の状態に輪をかけてない。ドンガラに近いから。

 エンジン元気(オータ社長いわくオイル交換はマメにやってたらしい)。ブレーキ停まる。ライト点く。パンダ、よかったね。ちゃんと大事に使ってもらえてて。あとこれ、いわゆるアタリの個体だったのではないか。いまから10年くらい前に中古のパンダをまとめて4台か5台乗ったことがあったけど、    そのなかにはこれよりボロッチなのもあったしなあ。何台か。大きな教訓として、10年落ち9万km超のパンダでも機関さえしっかりしてれば大いにゴキゲンに乗れるってことがわかったですよ。丈夫なクルマ。いま中古の初代パンダって高いから、その意味では救いですね。つまり、高年式とか低走行とかにコダワる必要特になしってことだから。

 取材後お店に戻ったら、いちばんホットな反応をみせたのはシャチョーだった。デジカメをひったくるようにして手にとってそっからメモリーカードを引き抜いて自分のデスクのパソコンにツッこんで画像出して、あそこがどうのここがどうのといいながらしばらく眺めてた。

 そのシャチョーに向かって、いっしょに取材いった担当編集イシー店員がやおら「社長スイマセンでした実は……」。ナニゴトかと思ったら、実はイシー店員、前もってパンダを取り返してくるようシャチョーからいわれていたらしい。ってどこまで本気だったのか知らんけど。

 「すごくいい人だったし気に入ってちゃんと乗ってらしたんで、結局最後の最後までいいだせませんでした」(イシー店員談)。でもイシーさん、別れ際コギさんにこうはいっていた。「あのスイマセン。もしこの先手放すようなことがありましたら、その際はどうか店のほうにご一報ください」。ということで、イタ車雑貨店元社用車の赤パンダはいまもシアワセに使われておりました。



[Information]
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