走るi-mode、ちょっと高いぜ
特にスポーツ系でもない日本車の話でアレなんだけどWiLL CYPHA。乗ってきたですよ。あの例の、"育てるクルマ"。プヨプヨした巨大なピーナッツ様物体から足が4本生えて歩くヤツ。ヴィッツの着せ替えだろうと思って乗ると、って実際そうなんだけど、
クルマとしては意外にマトモで好感触。実用上のネガはヴィッツ比ほぼなしかむしろベターで、しかも乗り心地や走りの素直さもヴィッツより上という。これで3つめになるウィル車のなかでいちばんマトモだと思った。乗って感動はしないけど、でも乗っててそんなにイヤじゃない。ヴォルツあたりもそうだったことに、「最近のトヨタ車ってちょっとマシ?」というようなことも考えた。
ジマンのIT装備にしてサイファ君のキモであるG-BOOKは、要するにトヨタ版i-mode。専用サイトをトヨタが開設して、かつ専用端末が一発目としてこのクルマについたと。ユーザー個々にあわせてカスタマイズできるサーバーがあることが「育てる」なんだそうだ。 でもってそれ関係でひとつオッと思ったのは、あのトヨタが公式にラブホ案内をやるようになったっていうのもあるけどP-wayというサイファ専用リース契約。G-BOOK経由で個々のクルマの距離情報をトヨタが管理できるようになって初めて可能になったものだ。
リース料の内訳は�ヾ靄槊繕癲椨∩�行1kmあたり料金で、たとえば5年ちょ〜トクプランだと�,�1年目の月額5500円が5年目には同4700円になる。また�△蓮⇔澤�5000kmまでだと1kmあたり45円なのがだんだん安くなっていって累計5万km超からは1kmあたり5円になってしまう。「若い顧客層を相手に考えた場合クルマの最大のライバルはケータイ電話」だと考えているトヨタが、まさしくケータイ感覚のお支払いプランを発明した!
でもこれ、計算してみたら月額いちばん安い5年ちょ〜トクプランで最初の1年に1万km走ったとしてリース料の合計が51万1000円。それプラス、ガソリン代が仮にリッター90円でサイファが同じく仮にリッター12km走るとして7万5000円。合わせて58万6000円。それ割ることの12で月平均約4万9000円。
同じペースで2年目は53万8600円。さらに3年目は48万6200円。ヴィッツのレンタカーで24時間5000円なんてのがあること考えると、安くない。ひと月2万円も3万円も平気で電話代払ってる若いヤツらにはそれでも……よかねえよなあ。やっぱ、画期的とはいえない?
G-BOOKの基本利用料(つなぎ放題の通話料コミ650円)……がリースだとコミなんだけど。
トヨタ精神ここにあり、か…。
ひとついえるのは、このP-way、まったく走らなかったら安いってことだ。月々5500円〜4700円(2年契約スタンダードコースの場合は8500円〜8300円その他3年や4年のコースもアリ)で済むんだから。5年ちょ〜トクコースで5年間の走行距離0kmだったとして、支払い総額はたった26万6000円。もちろん、自動車税とかを別途で払う必要も一切なし。止まったままエンジンかけてG-BOOKを楽しめて、ただしカラオケのダウンロード等別料金。P-way導入で考えられるメリットのひとつに「良質な中古車が手に入る」こともあるってトヨタの人がいってたのはそのことか。
だって、こういう料金体系じゃ走りたくなくなるもんね。駐車場代とかの問題はともかくとして、イザというときいつでも使えるクルマを月々数千円で24時間365日×契約年数だけ自分のもとにキープしておけるってのは考えようではオトクかもしらん。距離走ってないクルマ=良質中古車、みたいに考えてるとしたら、それはそれでアホだけどトヨタも(164Q4ゴトー号に乗ってみろっての)。
自動車とは走って使ってナンボのモノだ、という考えに、サイファは真っ向から挑戦しているのではないか。運転よりはi-modeいやG-BOOKの商品企画にしてもそうだし。タイヤ回すんでなくてアンヨでチョコチョコ歩くあのCM画像にしてもそうだし。で、それってある意味すごく画期的で最先端なことだと思う。走ってナンボのモノとして欧米に劣等感をいだきつづけてきた日本車(の代表トヨタ)が、一転して走らんでナンボのモノとしての自動車像を積極的に打ち出してきた、みたいな。
だってさあ、試乗会のときもクルマ本体の話にほとんどならなかったですからね。トヨタの人らとは。「このようなクルマだと、ひと枠1時間とかで乗らして記事書かせる試乗会のシステムじたいを根本から考え直す必要が出てくるのではないか」みたいなこといったら、G-BOOK担当のエンジニア(以前はサスの電制関係とかやってたバリバリにクルマ・プロパーの人)はメモってたけど。
だいたい、走ること=ドライビングからITを発想したらとりあえず簡単なトリップコンピューターをつけるでしょう。平均燃費とか瞬間燃費とか残存燃料での走行可能距離とか教えてくれるヤツ。サイファの場合、i-modeみたいなITはあるけどトリップコンピューターはないからね。それって、ケータイでいったら時計がないようなもんなんじゃないの?
指摘したら、エンジニアの人は「技術的にはどうにでもやれますね」みたいなこといってたけど、現状でついてないことが問題なの。
サイファはだから、カミングアウトですよ。トヨタ精神の。ドライビング関係はF1でやりますから、一般の皆さんはほかの部分でクルマを楽しんでくださいねっていう。極論すれば。クルマとしてのインプレはさっきもいったようにむしろ好印象だったけど、そう考えるとコワいというかやっぱりというか。
たとえばの話、古いライカあたりのカメラが撮るモノでなく触ってイジッて愛でるモノになってる状況はまだしも理解できる(個人的にはアホらしいと思うけど)。でも、特にレアでも工芸的価値が高くもない自動車がイキナリ乗らんでナンボのモノ(と決めつけちゃってるけど)として出てくるってのはねえ。話のネタ提供してくれるのはいいけど。 |