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業界用語
ワタクシ行きつけの高級中華料理店「餃子の○将」では、焼き飯を注文すると、厨房に「ソーハンイーナーホー! 」というスタッフの叫び声が響きます。これを現代日本語に訳すと、「チャーハン一人前店内でお召し上がり」(鶴仙人私訳)ぐらいの意味だと思います。ちなみに、中華丼3人前は「チュードンサンナーホー! 」となります。知らずに聞くと滑稽で仕方がありませんが、スタッフの方たちは大マジメですから、笑うわけにはいきません。これ、所謂業界用語というやつでしょうか。
「餃子の王○」と同じように、イタリア自動車雑貨店にも業界用語があります。業界用語でよく聞くのが、カタカナ英語的な短縮形の単語ですが、当店のそれはもっと濃厚です。扱っている商品の性質上、イタリア語ないしはイタリア語らしき言葉がメインであることに加え、イタリアのクルマの知識がないとほとんど理解ができません。
当店でアルバイトを始めると、「ノービタ、セレ赤サイド、ピオンボクリアのやつ、大無理だからつくりで! 」などという接続詞と助詞以外ほとんど意味の分からない指示に愕然とし、戦慄し、給料日を待たずに逃亡したくなるようです。この意味は「(通信販売の)新しい(注文だけど)、セレスピード用の赤いサイドブーツカバーと、給油口用の透明なステッカーのやつ、大きいほうの箱にも入らないから箱つくってね! 」ということです。クルマの部品について知識がないと、この訳でもまだわかりませんね。そこで、商品について猛勉強をはじめることになりますが、しばらくは「水平リーベ僕の船、る・らる・す・さす・しむ」などと無意味な暗記に明け暮れた定期テスト前夜にも似た、辛い日々を送ることになります。
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11:34 by 鶴仙人 |
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