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ASIとLANCIA 100周年(とクリーニング屋)
9月23日(土)。トリノ市内のヴィットリオ広場で開催されているASI (AUTOMOTOCLUB STORICO ITALIANO)のモーターショーに出かけてきました。クリーニング屋を先にするか後にするか迷ったのですが、クリーニング屋は出来上がったものを袋に入れてくれないので、ハンガーに掛った服をぶら下げて行かなければなりません。これはあまりにもヘンなので、先にASIに行きました。
モーターショーと言っても、FIAT BARILLAやLANCIA LAMDAなど、イタリアの古いクルマに混ざって、イギリスのMGやJAGUAR、フランスのTALBOTなど、主に古いクルマが広場の一角に並べられていて……、えーっと、まあ、ただそれだけなんです。それだけなんですが、別にロープを張って監視員付で展示してあるわけでもなく、無造作にポンッと置いてあるだけなので、これを目指して見に来た人もただの通りすがりも、触ろうと思えば触り放題です。
まあ、それでもベタベタ無遠慮に触る人なんていないわけです、少なくともクルマが好きな人は決してそんなことはしないですね。手を触れず、身体も触れないように微妙な近づき方をして覗き込んだりしています。その姿でクルマ好きな人だとわかりますね。そのクルマの持主の気持に想像力が及ぶわけです。
まあ、それはともかく、この展示車の一角に、ちょっと場違いな感じでFERRARI 328GTSが1台並んでいたわけです。場違いな感じ、というより場違いでした。なにしろ相手はアンティーク家具よろしく手仕事の塊のようなクルマですから。FERRARIはなんか空を飛びそうなまったく別の種類の乗り物のように映ります。
でもね、改めてそうやって328を見ていたときに、僕はふと328が凄くカッコイイと思いました。小さくて、低くて、華奢で、そのボディの上には鉄で出来ているとは思えない夢のように柔らかで傷つきやすいラインが流れていて……。60年代、70年代のFERRARIに引かれていた線が、「現代」に飲み込まれずそこかしこに見えるわけです。う〜ん、カッコイイ。これ正真正銘のスポーツカーだぜ、って改めてこの時代のPININFARINA、凄いと思いました。次の348からでしょうか、ちょっと世界が変わっていったと思います。それはきっと、スポーツカーというものを時代がどう解釈したか、ということの違いなんでしょうね。
で、1時間ほど展示車を見物して、エスプレッソで一服。12時30分に閉まってしまうクリーニング屋の時間を気にしながらサンカルロ広場を突っ切っていきます。サンカルロ広場といえば、ここでは今月のはじめにLANCIA CLUB ITALIA主催のLANCIA100周年インターナショナル・ミーティングが開催されました。ヴェネッツィアの次にLANCIAの聖地ここトリノで盛大に祝われました。トリノの人々にとってLANCIAは100%トリノのクルマですから、やっぱり寄せる思いは強いです。100周年を祝い、復活を期しました。
そうそう、このヴェネッツィア、トリノと開催されたLANCIA 100周年イベントの記念アイテム、しっかりゲットしてあります! 参加者にさえ行き渡らなかったレアなものも含めて、次回10月1日更新、そして10月16日更新の2回にわけてご紹介できるはずです。スゴイでしょ。これ、ちょっとイタリア自動車雑貨店の自慢です。
クリーニング屋はギリギリでセーフ。受け取ったパンツのプレスラインは手が切れるほどにピシーッとしています。数回これを繰り返されたら、きっと手よりも先に布地が切れるはずです。いつも汗ビッショリで重そうなアイロン振り回してるオヤジ、手加減してほしいものです。
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10:57 by サンサロ |
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