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思うこと
毎日長時間ここにいると、ここがモノを売っているお店である、ということをある瞬間忘れてしまうことがある。なかなかうまく言えないのだが、今朝掃除をしていてそんなことを思った。たとえばバックルームにはわたしの愛用しているバッグとコートがあって、それと同じように、店舗にはエンブレムやキーホルダーがある、そんな風に、ここにあるアイテムを自然の景色のように感じているのだ。
そして、慣れ、ということの鈍感さに、驚いてしまう。たとえばシューマッハのサイン入りの貴重なウェアを見ても、ときどきはここにあるのが「あたりまえ」のような錯覚に陥ってしまうことがあるのだ。でも、いやまてよ、シューマッハのサイン入りのウェアがここにあるということは、決して「あたりまえ」のことではないのだ。と思い直す。
シューマッハという世界にたったひとりの天才と呼ばれたF1ドライバー。そのたったひとりの天才のサイン入りのF1チームウェアがイタリアから遥かかなた東の国日本までやってきたのだ。ましてやイタリア中探したって容易に手に入るものではない。ここにこのウェアがあることは常識的に考えてみれば、奇跡に近いことなのだ。
店頭にお越しくださったお客様が感嘆されて眺めるその姿に、そんなことを教えていただくことがある。正しくモノを見、感じることで世界はもっとずっと変わってくるのだな。なんてことをぼんやりと考える。それはきっととても簡単なことで、目の前にあるものをきちんと見つめ、正しく理解することから始まるのだろう。そんなふうに思う。 |
12:14 by ぴろり |
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