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怒ったなら、木に登ってみるっていうのもアリかもしれない
ぴろりです。最近言葉に飢えています。たくさんたくさん言葉を浴びたい。そんな気分なんです。それでは! と、思いたって、本屋さんに足を運びました。休憩中だったので急いで勘で買ってみた二冊。坂口安吾と谷川俊太郎さんの本です。坂口安吾は、昔気分が落ちているときに読んで、嫌になった思い出があるので、なんとなく倦厭していたのですが、パッとめくったページの言葉がすとんと心に落ちて買ってしまいました。言葉の深海を泳いで泳いで、そこにキラリと光る言葉をひとつ、見つけられることが本を読む醍醐味。この二冊の本の海の中で、なにかいい言葉に出逢えるといいんだけど。
ところで、イタリア文学を読んだりすることってありますか? わたしはアメリカ文学、フランス文学、ロシア文学、ドイツ文学くらい。海外の文学作品はせいぜいそんなところです。地球には200カ国ちかくの国があるというのに、たったこれだけしか知らないなんて損をしている気がします。もっと貪欲に読書をしたいものです。そんなわたしですが、イタリアの作家でひとりだけ大好きな人がいます。それは、イタロ・カルビーノ。『木登り男爵』という物語を読んで以来ファンになってしまいました。
12歳で木に登ってから生涯二度と地上には降りなかった男爵のお話。ありえない設定ですが、男爵の気持は痛いくらいよくわかる、リアルで普遍的な物語でした。カルビーノ節ともいえるユーモアとウィットに満ちた言葉で描かれたその世界は、わたしが持っていたイタリアという国のイメージを良い意味でかなぐり捨てられた気がしました。カルビーノの世界、まだの方は一度読んでみてはいかがでしょうか。
色んな角度でイタリアという国をすこしでも多く知ることができたらいいな、と思う今日この頃です。
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11:52 by ぴろり |
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