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発言小町
ウェブの読売新聞、YOMIURI ONLINEの『発言小町』、知ってますか？ 読者がいろんなトビを立ち上げて、それに対してコメントが付く、ってやつなんだけど、まあこれとても面白いです。小町っていうぐらいですから、スレッドを立ち上げるのもそれにコメントを付けるのも基本的には女性が中心ですが、時には男性のスレッドなんかもあります。コメントが結構辛辣だったりして、ああ、世の中って結構みんな厳しくやってるんだなぁ、なんて感心してしまうこともあります。
忘れられないトビがあります。たしか高校生の女の子だったと思うけど、家事を担わなければならない事情があって、彼女毎日頑張ってたんですね。それである日、エプロン姿の家事やってます状態の服でスーパーに買い物に行ったら、そこで憧れの彼にばったり出くわしてしまった、ということなんです。彼女はそんな恰好を見られたことを気に病み、海千山千の経験豊富な小町女子たちに「男の子はこういう姿の私を見て幻滅したんではないか」とトビを立てたのです。
このトビにはたくさんの小町女子からレスが付きました。みんな一様に「そんなことない。逆にいいなぁって思われたはずよ」と暖かいトーンのレスです。小町姉さんたち素敵！ 僕もこのトビを読んだときにそうだったけど、みんな心洗われたんだと思います。毎日毎日、人をひっかけようとするエロいスパムメールを届ける同じパソコンの向こう側に、ああ、まだこんな気持が生きてたんだと、みんな嬉しかったんだと思います。自分にもきっとあったそういう時代、誰にもきっと宝物なんですね。
と、まあ、これだけの話で、別にだからどうってこともないんですが、殺人的な入荷ラッシュで、そいつを右に左にと肉体を駆使して動き回っていたら、ヘトヘトになりました。で、店の前のテープルに座ってタバコを吸ってたら、不意にこの『発言小町』のトビを思い出しました。たぶん、蓄積した疲労のせいですね、こういう柔らかい話に寄りかかりたくなるのは。疲れた時はロッテのガーナチョコ、それからこういう優しい気持のやり取りがいちばんです。「今週は主人が出張で不在です」なんてタイトルのメール一斉送信してる男にも、子供時代はあったんでしょう。
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| 11:47 by サンサロ |
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