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2006

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2006年03月21日
アリタリア航空のお話(主にCIに関してですけど)

えーと、今日はアリタリア航空のお話などしてみましょうか。

イタリア車好きの方なら、ストラトスと言われればアリタリアカラー、131ラリーアバルトと言われてもアリタリアカラー、と連想ゲームをなさると思います。
それでもって両車をデザインしたのはベルトーネと、これまた思い浮かぶことでしょう。
では、アリタリア航空のロゴやら飛行機のカラーリングをデザインしたのは誰かと言われて思い浮かぶ方は少ないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
もしかしてご存知の方が多かったら釈迦に説法ですね、その際にはごめんなさい。

で、アリタリア航空のCIデザインを最終決定したのは当然イタリア人なのですけど、デザインそのものはLandor Associates(ランドーアソシエーツ)というアメリカはサンフランシスコに本社をかまえるデザイン会社の手によるものなのです。そんでもって、この会社がデザインした代物というのが、実はとんでもなく私たちの身のまわりに溢れていたりします。

ペプシコーラにクアーズ、マイクロソフトにフェデックスなどなど。そうそう日本の郵便局と東京ガスや子供の頃に集めた森永エンゼルマークもそうでした。他には例を挙げるのも嫌になるくらいの数の航空会社のCIも仕事の一部なのですけど、最新のJALのデザインもこの会社の手によるものです。

でもって、アリタリア航空は1970年からボーイング747型旅客機(いわゆるジャンボジェット)を導入するにあたって、それまでのとてつもなく古めかしくなってしまったカラーリングやら何やらを一新しようとした訳ですね(その古めかしいカラーリングは私が書いたレトロモビルの回をご参照ください)。この当時はアリタリア航空でも超音速旅客機を導入しようかとボーイングに仮発注までしてしまうくらいに未来に対して夢を描いていた時代だったようです。

しかし、まあー、現在になってみると超音速旅客機は結局買えずに終わってしまったのが、イタリアらしいと言えばらしいお話でした。
で、かれこれ30年以上ずぅーっと同じCIで通している航空会社というのは少数派で、どこの国の航空会社でも(ロシアやら東欧あたりも)CIの変更を1度や2度、場合によってはそれ以上にしております。余談ですけど最近は色数を減らしてコスト削減するのがトレンドのようです。これは最新の機体に古いCIが合わなくなって変更されたり会社が合併して社名自体が変更になったりするのが主な理由なのですけど、アリタリアは合併もされずに今のところは我が道を行くようですし、最新のボーイング777を導入してみてもLandor Associatesのデザインは古臭くならなかったということで
アリタリア自身もこのカラーリングを気に入っているようです。

私もとても気に入っているんですけどね、このカラーリングを。
でも、いざ乗るとなると他の航空会社を選びがちなのは昔に経験したストライキ多発のせいなのか、機材故障多発のせいなのか、その他のトラブル多発のせいなのか謎なんですよ。今はとても良くなったと聞いておりましたので昨年久しぶりに乗ってみたら快適でしたけど……。

うーん、刷り込まれてしまったイメージというのは恐ろしいものです。
あ、乗らなかった一番の理由は私がよく行くイタリアの都市への乗り継ぎがえらく面倒なせいでした。
11:02 by ジャイ


2006年03月15日
Frecce Tricoloriってご存知ですか

Frecce Tricolori(フレッチェ・トリコローリ)をご存知の方ってこのウェブサイトをご覧になっている方たちだと案外と多いと思います。
イタリア空軍が保有するアクロバット専門の飛行チームでして昨年創立45周年を迎えました。日本では、どちらかと言うと時計のEBERHARDやBREITLINGの限定モデルの方が有名かもしれませんけど、このチームは日本のブルーインパルスやらアメリカのサンダーバーズ、ブルーエンジェルスといったアメリカ型アクロバットチームと違ってじつに大所帯なんですよ。

普通に軍のアクロバットチームというと6機(4機+ソロ2機)ほどのチームを想像すると思うんですけど、これがFrecceTricoloriだと10機編隊でこれでもかと言うほどに過激な機動を見せてくれるんです。
10機の機体がタイトな編隊を組んだまま離陸したかと思うと3機-3機-3機-1機に分かれて各方向から進入してきて接触するのではないかと思われるような距離ですれ違っていったり、緑白赤の3色のカラースモークを使って、抜けるように真っ青なアドリア海の空にイタリアの国旗を浮かべてみたりと、日本では許されないような低高度でのアクロバット飛行をして観客を魅了してくれます。

現在の使用機種はAermacchi M.B.339Aというイタリア空軍が使用している練習機を改造して1982年から使用してるんですけど、これに積まれているエンジンがロールスロイス設計、イタリア現地生産のPIAGGIO製だったりするんですよ、ずぅーっと元を辿ればVESPAも作っている会社になる訳です。
いまは完全に別の会社になっていると思いますけど。

M.B.339A以前は私たちにもお馴染みのFIAT製のG.91という軽戦闘機だったんですけど、これまた格好がよいと言うかちょっとヘンな格好の機体でした。
皆さんもアメリカ型のアクロバット飛行は日本でも見る機会があると思いますが、なにかのチャンスがあれば是非ヨーロッパのエアショーに出向かれてFrecceTricoloriをはじめとするヨーロッパ型のアクロバット飛行をご覧になってみてください。
最近はそれらを見に行くツアーが日本からも催行されていますし。
もし反響があればFrecce Tricoloriグッズも探してみますので。
FrecceTricoloriについてもっと知りたい方は以下のウェブサイトをご覧ください。

http://www.freccetricolori.org/
12:14 by ジャイ


2006年03月02日
洋書と調べもののお話。

今日は少し毛色のかわったお話をしてみようと思います。

いろいろと古いクルマのことを調べようと思うと以前は専門の洋書を探し出すことから始めなければならなかったんですよ。

今ほどに流通が極端に発達していなかった時代(ついこの間まで)は、まずお目当てのクルマに関しての本が出版されているか調べることからスタートして、運よく発刊されていたらこれまた専門書籍店に在庫を確認してあればしめたものですが、無ければ何ヶ月も我慢して到着を待つ、ということが日常茶飯事でした。

これは純粋に趣味として調べているときは良いのですが、仕事で、しかも急ぎの場合はもう国内中の在庫を探してもらってそれでも無ければ、その本を持っている人をこれまた探し出して拝み倒してお借りするということも日常茶飯事でしたね、やはり。

それが、この10年ほどの間に状況は激変してしまいました。そう、パソコンという便利そうでいて、じつは融通の効かない道具のおかげで検索エンジンに調べたい単語を入れれば、それらしい結果が見つかるという便利な時代がやってまいりました。

世界中のウェブサイトには信じられないほど情報があふれています。
ただ、そこにある情報は鵜呑みにてしまうとまずい場合も多々ありましてそのあたりの整合性をみようと思うと、やっぱり専門書が必要になってしまうんですよ。
最近はパソコンのモニターの前で本をひっくり返している時間が長くなってきています、実際。

本とウェブサイトは共生関係にあるような気がしておりましてインターネットの普及からこちら、発行される専門書の内容密度が濃くなっているように感じております。
数十年前に発刊された洋書の内容が今ごろになって訂正されたケースもありましたしね。
でも専門書の売り上げは落ちてきていると版元は嘆いておりましたよ、先日も。
私はマニアというかコレクターというか、つまりそういう人な様でしてネット上のデータよりもきれいな装丁の本が好きなんです。

なんかウェブサイトをプリントアウトした資料ってありがたみが薄くて。
皆さんも、とりあえずご自分のお乗りなっているクルマの本から探してみませんか。
長く乗っていても気づかなかったことが書かれているかもしれませんよ。

あ、このブログの横にアップされているTipo33の本ですが私の所有願望でして本物は所有しておりませんからね。
12:03 by ジャイ


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